60歳代 シリコンバッグ硬縮 脂肪採取が困難な方

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当院ではシリコンバッグが拘縮してしまった方はバッグ取り出しと同時に脂肪豊胸を行います。

しかしご紹介するゲストは脂肪を採取しても満足いく量は採取できない状態でした。

そこでヒアルロン酸を提案いたしました。

しかしヒアルロン酸は時間とともに溶解してしまうという性質があります。

そこで出来る限り溶解を遅らせるために被膜内に注入することにしました。

まずは術前のバストの状態です。

右側のバストは触診上硬く バッグに動きがありません。またデコルテ部位は変形しておりました。

超音波検査では右側のバッグの破損を疑う所見がありました。

バストの下の線(乳房下溝線)に切開を加えて被膜を切開しバッグを摘出しました。

右側はやはり破損していました。

左側のバッグは破損していませんでした。

30年前に挿入されたバッグです。

尚、バッグの大きさは左右異なりました。

右260cc、左190ccでした。

現在のものとは異なり、表面素材も薄く中のシリコンも液状タイプです。

抜去した後、ヒアルロン酸を左右で合計300cc注入し、

注入後は被膜を縫合した上で皮膚切開部を縫合しました。

 

長年バッグを入れたままで、周囲の人と温泉に行くと自分自身に違和感を感じてしまう方がいらっしゃいます。

「年相応のバストいしたい」という思いからバッグを摘出すると、突然まったくボリュームが無くなってしまい不自然です。

こういった場合(脂肪が採れない場合は)ヒアルロン酸は良いかと思います。徐々にボリュームが減っていきますので。また今回の様に被膜内にヒアルロン酸を入れることで吸収速度が遅くなります。好都合です。

場合によっては(ヒアルロン酸の吸収が早い等)注入し調節しても良いと考えています。

経過は追って報告いたします。

 

筆者のご紹介

加藤敏次

10年にわたり数多くの外科手術を手掛けてきた形成外科専門医。現状に満足することなく高みを望む「進化し続ける美容外科医」を志す。脂肪専門のスペシャリストとして世の中に貢献しようと日々邁進する。気さくで親身な姿勢がゲストからの人気を集めるドクター。

  • 日本形成外科専門医
  • 日本顎顔面外科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • VASER Lipo認定医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
  • VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医

豊胸・バストのお悩み 症例ブログ